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概要

BL3は、 SACLAにおける最初の硬X線FELビームラインです。 超高輝度・高コヒーレンス・超短パルスかつ波長可変というXFELの特徴を活かし、 生命科学・物質科学から基礎物理まで、 多岐にわたる新しいサイエンスを開拓することが期待されています。
XFELの能力を最大限活用しながら、 利用研究を 迅速かつ効率的に展開するために、 以下の方針でビームラインの設計・整備が行われました。

1) 全ての実験に共通で用いられるビームライン光学系・診断系は、 光学ハッチ内に集約して設置する
2) 実験の多様性に対応するために、 実験テーマ毎に異なる共用実験装置 (可搬式) を実験ステーションに導入可能とする
3) 但し、 フェムト秒光学レーザー、 XFEL集光装置といった基幹実験システムについては、 特定の実験ステーションに常設し、 簡便に利用できるようにする

BL3には、 4つの実験ステーションが設置されています。それぞれの主な目的は以下の通りです。
実験ステーション1:
XFEL先進光学システムの研究開発と構築を行います。 後段ハッチにおける実験のためのXFELビーム加工にも利用されます。
実験ステーション2:
XFELとフェムト秒同期レーザーを用いたポンプ・プローブ計測により、 フェムト秒ダイナミクスの研究を行います。
実験ステーション3:
高強度コヒーレント集光ビームを利用したコヒーレント回折・散乱・構造解析、 非線形光学、 AMO等の研究を行います。 フェムト秒同期レーザーも一部利用可能です。
実験ステーション4:
大型装置を持ち込み可能です。